概要
 機械に用いられる金属材料は、通常、小さな結晶の粒(結晶粒)が集まって構成された多結晶体です。
 この結晶粒の大きさ・形・つながり方(結晶粒界および粒界三重点の性格・構造、幾何学的配置)によって、
 材料の性能は大きく変わります。本研究室では、結晶粒の大きさを通常の材料(数10μmから数100μm)よりも
 はるかに小さいナノメートルのサイズまで小さくしたり、つながり方を最適化することによって、材料の機能・性能
 を高める研究を進めています。


1. 主要研究テーマ
 @ 粒界工学的手法を用いた高性能・多機能材料の開発
 A マイクロマシン用高性能ナノ結晶合金薄板の開発
 B 改良アルミナイズ処理による鋼表面の多機能化に関する研究



2. 研究内容の概要
 本研究室の研究テーマは大きく分けると上記3テーマのいずれかに分類されます。

 @のテーマでは、多結晶材料における粒界組織の設計・制御により、構造材料の破壊靭性・加工性の向上や
   制振合金の制振特性向上をめざしています。

 Aのテーマでは、最近注目されているナノ結晶材料(ナノ(10-9)メートルサイズの
   結晶粒によって構成される材料)の開発とそれらの機械的性質(強度と加工性)の評価に関する研究を進めています。

 Bのテーマでは、鋼の表面に次世代材料である金属間化合物を形成させるプロセスに関する研究を行っています。