パネル型ソーラークッカー製作手引きのページです。
自然エネルギー・環境実習A REE Practice A
太陽熱(中條)のテーマを実習中の学生のみ参考にしてください。
パネル型ソーラークッカーの作製と性能評価
パネル型とは「平板を組み合わせた」というような意味で付けられた名前です。多少湾曲させてあったとしても、平板材料から構成されているならパネル型と呼んでかまわないでしょう。最大の利点は構造が簡単であるということです。ダンボールなどの材料を使えば安価に作れますので、途上国の人々が自分で作り、売り、利益を得ることができます。また買った側も薪などの燃料を大きく節約することができます。構造が簡単だからといって性能を侮ってはいけません。ここでは実績のあるSolarCookitを紹介します。
SolarCookit
アメリカのSCI(Solar Cooker International)に所属するRoger Bernard 博士(フランス)とBarbara Kerr 博士によって考案され、アフリカを中心に10年以上にわたる導入実績があるソーラークッカーです。下図をみると、春(秋)、夏の太陽高度では安定した集光率が得られていることがわかりますが、冬は集光率が著しく落ちています。実際、11月初旬くらいまでは日本でも使用できますが、冬場は使用が困難であることを確認しています。図面はネット上で公開されていますから調べてみてください。皆さんならどのように改良しますか。
第1日目
ネットを良く調べて、いろいろなパネル型ソーラークッカーを調べてみてください。今回使用する材料は1200mm×900mmの反射面付段ボール1枚のみです。それに切り込み(切り取りでもかまいません)を入れ、クリップ5個以内で留めてできるもの、という条件を付けます。相似な銀ボール紙を用いて各自自分のパネル型ソーラークッカーの模型を作ってください。それが終わったら1日目は終了となります。各自、A4一枚の理解度チェックシートを提出できたら解散となります。
第2日目
各自の模型をグループ内でよく比較し、その長所、短所を取り入れてグループで1台のパネル型ソーラークッカーを組み立ててください。全体が組み立てられたら、各自、A4一枚の理解度チェックシートを提出して解散となります。
第3日目
組みあがったソーラークッカーを利用して水温上昇から効率を計算する実験を行います。天気が悪い場合はマトリックス型レーザー光源を用いてどの程度集光出来ているかを確認します。以下は天気が晴天の場合の作業です。測定が終了したら、各自、A4一枚の理解度チェックシートを提出して解散となります。
第4日目
今までの実験結果やチェックシートを用いて報告書を各自作製します。作成できた報告書に合格の印が受けられたら解散となります。