(2015年) 【地域資源および地域振興に関する現地調査・視察研修】 ■目的(2015年6月20日) 近年、大都市への人口集中および少子高齢化現象が顕在化しています。このような 傾向が蔓延する状況下において、地方都市が抱える課題も顕著になってきています。 その課題の一つは、財源的問題を主たる要因として、従来のインフラ整備を基軸と した地域活性化のための手法が活用できないことが挙げられます。このような現状を 踏まえ、それほど大きな財源に依存しなくても推進が可能な手法として、 固有の地域資源活用による地域振興方策が、現在多くの自治体で試行されています。 このように、地域資源を活用した地域振興に向けた取組みが定着しつつある現在、 特に、地域資源の一つとして歴史・文化資源の活用が注目を集めています。 具体的には、地域の歴史および文化を築き牽引してきた歴史的な土木構造物・ 建築物を活用した地域交流機会の創出です。これからのまちづくり手法を 考究するに際し、各地におけるその取組みおよびその効果を把握することは、 極めて意義のあることと言えます。 当地域資源活用研究会は、“各地における地域資源の把握”と “地域資源がもたらす地域振興への効果”について研究することを 主たる目的としており、月2回の定例会において学習会を開催しています。 今回、フィールドワークとして、昨年度の土木学会選奨土木遺産に認定された 『江ノ島電鉄』を中心に神奈川県鎌倉市・藤沢市の現地視察研修を企画しました。 当該地域および施設の選定は、土木学会選奨土木遺産という大きな地域資源を 有すること、さらに、多くの若者が集まる地域振興の場として わが国を代表する都市の一つであること等であります。 ■視察施設 (1)『江ノ島電鉄』 平成26年度土木学会選奨土木遺産の認定を受けた 歴史・文化資源である。『江ノ島電鉄』の構成施設は、 @極楽洞(煉瓦トンネル、1907年竣工) A龍口前交差点(わが国最小のS字カーブ) B駅舎(極楽寺駅:1904年開業、鎌倉高校前駅:1903年開業) 等であり、いずれもわが国の鉄道黎明期における貴重な歴史遺産である。 (2)『若宮大路の段葛』 古代平安京の朱雀大路を模して鎌倉幕府が築造した幅員50〜60mの 都市計画道路・若宮大路と、その中央に盛土をして縁石兼用の 葛石を敷いた1段高い歩道部分の段葛から構成される。 中世の土木事業とその成果が今に息づく土木遺産である。 (3)『小町通り』 鎌倉市の駅前から伸びる通りで、平日でも賑わいが絶えない わが国を代表する通りの一つである。今回の視察研修では、 これらの視察をとおして、地域資源としての価値評価および 地域の賑わいの現状とその要因等について視察調査を行う。 |
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■報告 | ||
鎌倉に向かっていざ出発! |
大黒ふ頭SAで小休止 | |
日本一狭いS字カーブの鉄道軌道: |
瀧口寺交差点を通過する江ノ電 | |
2014年度土木学会選奨土木遺産に認定された『江ノ電極楽寺駅』にて |
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2014年度土木学会選奨土木遺産『極楽洞トンネル』 |
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観光客で賑わう鶴岡八幡宮@ |
鶴岡八幡宮を参拝A
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